Enjoyボドゲ勢のチラ裏

Enjoyボドゲ勢がちょろっとプレイしたボドゲを,さらっと紹介し,しれっと戦術考察します?

モダンアート(Modern Art)

個人的に一番好きなゲームはワンナイト人狼なのだけれど,好き嫌いが分かれるので先にこちらを紹介する.

1. タイトル:モダンアート(Modern Art)

有名デザイナー,クニツィア氏の作品.日本ではstampsという名前でリメイクもされている.

2. ストーリー

あなたは画商,今後活躍するかもしれない5人の画家の作品をいくつか持っている.あなたの仕事は,今後活躍するであろう画家を見極め,様々なオークションを駆使して売買し,誰よりも稼ぐことである.

3. 勝利目的

ゲーム終了時に誰よりもお金を持っていること.ゲーム終了時に所持している作品は関係なし.

 

4. プレイ時の注意点

  • ゲームは4ラウンドあり,各ラウンド,プレイヤーが順に出品者となって作品を1つ(もしくは2つ)をオークションに出品していく.
    • ある画家Xの作品5つ目が”出品された”とき,そのラウンドが終了する.
    • 最も取引された画家の作品から順に高い価値がつく(価値がつかないこともある).
    • ”作品”に価値がつくのではなく,”どの画家の作品か”に価値がつく(皮肉が利いている!).
  • オークションの仕方は作品によって異なり,複数存在する.
    • フリーオークション
      • 様子を見たいとき,他プレイヤーに価値を釣り上げて売り飛ばしたいときに活躍
    • 一斉入札
      • 場の流れを変えたいとき,他プレイヤーの,その画家に対する価値を伺いたいときに活躍
    • 一巡競り
      • なるべく自分で入手したいときに活躍
    • 指値
      • 特定の相手へ売りつけたいときに活躍
    • ダブルオークション
      • 価値の底上げ,早期ラウンド終了,手番調整など用途は様々 

5. 考察・感想

 基本的な考え方として,作品の相場は”期待される価値の半分”である.なぜなら,オークションでプレイヤーAからプレイヤーBへ$2,000で取り引きされ,ラウンド終了時に$4,000の価値がついた場合,Aは4,000-2,000=$2,000,Bも$2,000の儲けとなり,win-winの関係になる.Aにとっては,そのラウンドの流行を操作できるかどうかが購入のキーポイントとなる.

また,ある画家Xの作品の価値を最も高くしたいならば,複数のプレイヤーにXの作品を所持させておきたい.1人で独占してしまうと,他プレイヤーの反感を買い,意図的にXの価値を下げられる恐れがある.

とはいえ,必ずしも上記の考え方に忠実にプレイしても勝てるとは限らない(多分,最下位をとることは少なくなる:経験上).勝つためには,時にはお金を渋らず,豪快に使って欲しい画家の作品を手に入れる必要がある.上位争いに食い込んでいない相手であれば,多少得をさせても自身の小さな得を優先しよう.

以降,俺自身の感想だが,他プレイヤーとやりとりをしながら市場を操作するのは超絶面白い.あることないこと言って市場を乱すと最後までゲームが分からないし,何より言っている瞬間がとても楽しい.ただし,こんなプレイをしていると信用をなくしかねないので要注意

まとめると,オークションをテーマにしたボードゲームで,市場の流行を見極めるのがとても難しく,かつ白熱するゲーム.たとえ自分のシナリオ通りに行かなくても落ち込まず,やり手の画商を讃えよう.