Enjoyボドゲ勢のチラ裏

Enjoyボドゲ勢がちょろっとプレイしたボドゲを,さらっと紹介し,しれっと戦術考察します?

惨劇ルーパー

※本ゲームはプレイしたことが無いので,プレイしたことが無い(リプレイは見たことがある)並の考察と感想を述べる.

1. タイトル:惨劇ルーパー

BakaFire制作の,ループ物を題材としたボードゲーム.ループ物とは,時を遡る能力を持った主人公(あるいは主要人物)が,惨劇を迎える運命に逆らうべく,何度も物語の世界をやり直すような作品の総称.ループ物の代表的な例は”ひぐらしのなく頃に”や”魔法少女まどか☆マギカ”.

プレイヤーは脚本家(1人)と主人公側(3人)に分かれ,物語を紡いでいく.

脚本家は,主人公達が迎える惨劇の条件を決め,物語の流れを作る.いかにして主人公達を運命の袋小路に閉じ込めるかが腕の見せ所.

主人公達は,物語がどのような条件で惨劇を迎えるか知らない.もし惨劇を迎えたならば,その事実から何が惨劇のキーなのか推理し,次のループへ繋げよう.また,主人公達は,脚本家が知り得ないちょっとした行動をとることができる.この”ちょっとした行動”の積み重ねで,惨劇の運命から抜け出そう.

  • プレイ人数: 4
  • 所要時間: 90~240(分)
  • 難易度: 主人公側プレイヤーはそれほど難しいことは無い.脚本家は超大変.激重. 

2. ストーリー

 「ループ物」というジャンルはご存知だろうか? 物語の主人公,ないし主要人物は時を遡る能力を持つ.物語の登場人物達は,ある惨劇に巻き込まれ,その惨劇から逃れるために,時を遡る決意をする.彼らは,惨劇へと繋がった行動を見直し,物語の世界をやり直すものの,異なる形で惨劇を迎えてしまう.ここで,主人公達は惨劇の運命に捕われてしまったことに気づく.

あなたが脚本家であるならば,愚かな主人公達を何度でも惨劇へと導いて欲しい.

あなたが主人公であるならば,脚本家を欺き,全ての惨劇から逃れて物語を終わらせて欲しい.

3. 勝利目的

あらかじめ,脚本家が物語の登場人物と惨劇の条件,物語の日数,ループ回数を決めておく.これを元に,以下で勝敗を決定する.

  • 脚本家
    • 主人公達のループ回数が上限に達する
  • 主人公側
    • いずれかのループで,主人公達が全ての惨劇を回避し,終了日を迎える
    • 最後の決戦で,主人公達の持つ役職を全て当てる

 ”最後の決戦”は,全てのループにおいて,主人公達が何らかの惨劇を迎えてしまったとき,最後に行われる.上述の通り,物語の登場人物がどの惨劇に関わったかなどの役職(犯人)を当てられると,主人公側の逆転勝利になる.

4. プレイ時の注意点

脚本家

脚本家は,主人公側のプレイヤーに惨劇の条件を悟らせないように行動した方が良い,とは限らない.主人公側が何の情報も得られなかったということが無いように,上手に行動する必要がある.

主人公側

惨劇が起きたら,惨劇の起きた場所,そこにいた登場人物,その登場人物に対して行った脚本家の行動を良く整理すること.良き脚本家であれば,どこかに惨劇へ繋がる手がかりを残しているはず.

5. 考察・感想

ループ物という題材とゲームシステムが非常に良くマッチしている(と思う).

多分,勝敗よりは,どれだけ美しく物語を紡げるかがこのボードゲームの醍醐味だと思う.ここでいう”美しく物語を紡げるか”とは,惨劇の条件が主人公側にほぼ明らかになっている状態でゲームが終了することだと考えている.

まだプレイしていないので,どの程度脚本家が有利なのか分からないけれども,ゲームシステム上,脚本家が圧倒的有利なことは明らかだと思う.その状態を維持して勝つのはある意味当然だろうし,不利なゲームを押し付けられた主人公側にとっては不満しか無いだろう.

なので,この不満を感じさせないがために脚本家に求められるのは,惨劇の条件をほぼ明らかにして,ギリギリ(後一歩手番が足りなくて)惨劇を回避できずに終わるような,ゲーム操作のスキルなのではないかと感じた.

以上より,プレイヤー側はとにかく推理に集中していれば良いからやることは簡単な一方で,脚本家にはギリギリ惨劇を回避できずに終わるようなゲーム操作のスキルが求められるので,超大変であると思った.

リプレイを見た限り,この辺りがきれいにまとまっていたので,超面白そうに見えた.ただ,ここに書いたことがどの程度正しいかは,本当にやってみないと分からん