OWACON
OWACONとは,”終わったコンテンツ”の略ではない(哲学
画像. プレイ時の風景
1. タイトル:Old World And Code Of Nines (OWACON)
OWACONも惨劇ルーパー同様,Baka Fire Partyから頒布されているボードゲームのひとつ.ジャンルはワーカープレイスメントだが,ゲーム開始時には勝利条件が断片的にしか明らかになっていない,変わったボードゲーム.個人的に,ゲームの世界観が気に入っている作品.ちなみに,製作者さんは廃墟が好きらしい.
- プレイ人数: 3~4人
- 所要時間: 45~60(分)
- 難易度: よくあるワーカープレイスメントで簡単.勝利条件の探り合いが面白い.
2. ストーリー
プレイヤーは,かつて人類によって造られた人造人間の兄弟である.今,人類は崩壊し,世界は廃墟に満ちている.我々兄弟は,人々から想い(使命)を託され,その使命である賭けをしていることを思い出した.
誰が一番上手に使命を全うできるか,比べてみるのも一興だ.最初で最後の我儘を楽しもう.
ただし,兄弟はそれぞれ断片的な使命しか記憶に無い.条件としては対等,こうしてこの世界最後の遊戯が始まる…
参考: OWACON:ゲーム概要, http://bakafire.main.jp/owacon/ow_main.htm
3. 勝利目的
各プレイヤーに,勝利点獲得方法が記されたキャラクターカードが2枚配られる.計15ラウンドのワーカープレイスメントによる結果を,合計8枚の勝利点獲得条件に照らし合わせたとき,最も勝利点を得たプレイヤーが勝利.
続きを読む惨劇ルーパー
※本ゲームはプレイしたことが無いので,プレイしたことが無い(リプレイは見たことがある)並の考察と感想を述べる.
1. タイトル:惨劇ルーパー
BakaFire制作の,ループ物を題材としたボードゲーム.ループ物とは,時を遡る能力を持った主人公(あるいは主要人物)が,惨劇を迎える運命に逆らうべく,何度も物語の世界をやり直すような作品の総称.ループ物の代表的な例は”ひぐらしのなく頃に”や”魔法少女まどか☆マギカ”.
プレイヤーは脚本家(1人)と主人公側(3人)に分かれ,物語を紡いでいく.
脚本家は,主人公達が迎える惨劇の条件を決め,物語の流れを作る.いかにして主人公達を運命の袋小路に閉じ込めるかが腕の見せ所.
主人公達は,物語がどのような条件で惨劇を迎えるか知らない.もし惨劇を迎えたならば,その事実から何が惨劇のキーなのか推理し,次のループへ繋げよう.また,主人公達は,脚本家が知り得ないちょっとした行動をとることができる.この”ちょっとした行動”の積み重ねで,惨劇の運命から抜け出そう.
- プレイ人数: 4
- 所要時間: 90~240(分)
- 難易度: 主人公側プレイヤーはそれほど難しいことは無い.脚本家は超大変.激重.
2. ストーリー
「ループ物」というジャンルはご存知だろうか? 物語の主人公,ないし主要人物は時を遡る能力を持つ.物語の登場人物達は,ある惨劇に巻き込まれ,その惨劇から逃れるために,時を遡る決意をする.彼らは,惨劇へと繋がった行動を見直し,物語の世界をやり直すものの,異なる形で惨劇を迎えてしまう.ここで,主人公達は惨劇の運命に捕われてしまったことに気づく.
あなたが脚本家であるならば,愚かな主人公達を何度でも惨劇へと導いて欲しい.
あなたが主人公であるならば,脚本家を欺き,全ての惨劇から逃れて物語を終わらせて欲しい.
3. 勝利目的
あらかじめ,脚本家が物語の登場人物と惨劇の条件,物語の日数,ループ回数を決めておく.これを元に,以下で勝敗を決定する.
- 脚本家
- 主人公達のループ回数が上限に達する
- 主人公側
- いずれかのループで,主人公達が全ての惨劇を回避し,終了日を迎える
- 最後の決戦で,主人公達の持つ役職を全て当てる
赤ずきんは二度寝る
Lost Legacyシリーズの特別版,Lost Legacy Regendの作品の1つ.Lost Legacyはカナイセイジ氏作の”ラブレター”のゲームシステムを引き継ぎつつ,新たに”遺跡を探索する”というテーマを加えた作品群である.
1. タイトル: 赤ずきんは二度寝る
本作品の作者は,佐藤純一氏(+ カナイセイジ氏).”赤ずきんは眠らない”の作者である(このブログを書いているときに初めて知った).”赤ずきんは二度寝る”では,狼から身を隠した”おばあさん”が失われた遺産である.プレイヤーはおばあさんを求めてあちらこちら探しまわる.
- プレイ人数: 2~4
- 所要時間: 5~15(分)
- 難易度: ちょっとややこしいラブレター.でも,慣れれば超簡単
ラブレターを引き継いでいるだけあるので,システムは比較的単純.プレイヤーは手札を1枚持った状態から始まる,各々の手番に,山札から1枚カードを引いて手札に加え,手札の2枚のうち1枚を選択して”プレイ”する.”プレイ”するとは,ラブレターと同様に,場に出してそのカードに書かれている特殊効果を実行することである.
ただし,特殊なプレイとして”おやすみ”を持つカードがある.”おやすみ”をプレイする場合,そのカードを場へ裏向きに出し,他プレイヤーには見られないようにする.これが勝利条件に直結するものもあるので,これについては後述する.
2. ストーリー
昔、ある所に可愛い赤ずきんちゃんがいました。そこに、はらぺこの狼がやってきたので、赤ずきんのおばあさんは姿を隠してしまいました。 果たして彼女は狼より先におばあさんを見つける事ができるのでしょうか?
引用: http://one-draw.jp/lostlegacyl/top.html, "ロストレガシー レジェンド/赤ずきんは二度寝る" より
3. 勝利目的
所持するカードによって勝利条件が異なる.
- [一般1] ゲーム終了時の探索フェイズに,失われた遺産”おばあさん”を見つける
- [一般2] 自分以外のプレイヤーを全て脱落させる
- [おばあさん] ”おやすみ”をプレイし,その後3ターンパスをする
- [赤ずきん] ”おやすみ”をプレイした後,連続でパスした回数だけ”探索”を行い,その中におばあさんを見つける
アグリコラ
画像. プレイ時の風景
5分で分かるアグリコラ(5分で分かるとは言っていない).
ウヴェ・ローゼンベルクによってデザインされた本場ドイツのボードゲーム [1].Board Game Geekによれば,2015年4月23日現在もランキング6位と,今なお根強い人気を持っている [2].
1. タイトル: アグリコラ
アグリコラとは,ラテン語で”農業”を表す言葉である(英語では”Agliculture”なので,なるほどねって感じだ).その名の通り,プレイヤーは農夫となって農業を営むゲーム.ジャンルはワーカープレイスメント.
- プレイ人数: 1~5
- 所要時間: 120~(分)
- 難易度: 構成要素が多いのでめちゃくちゃ頭を使う,でもやることはシンプル
ワーカープレイスメントとは,”労働者(ワーカー)をアクションマスに配置することで,そのマスに記載されているアクションを行う”という手続きを,プレイヤーが順番に行っていくゲームのことをいう.労働者が置かれているアクションマスに,再度労働者を配置することは(原則的に)できない.要は席取りゲーム.その性質上,先手が有利となるため,”先手を取る”なんていうアクションもある.
2. ストーリー
プレイヤーは,未開拓の農場と2部屋の小さな家を持つ農夫である.この未開拓の農場で,農園を開いたり,酪農を行ったりすることでバランスよく農場を豊かにしていく.
3. 勝利目的
農場を豊かにすることで得られるポイントの最大化.
続きを読むHANABI(花火)
昨日書くと言って即就寝してしまったので手短に(全然手短ではなかった).
1. タイトル: HANABI
夜空に咲くあの花火をテーマにしたボードゲーム.といっても作者は日本人ではない.アントワーヌ・ボウザという人.2013年のドイツ年間ゲーム大賞にて,カードだけの小型作品として初めての受賞を果たしたという [1].
- プレイ人数: 2~5
- 所要時間: 30~60(分)
- 難易度: ルールは簡単,でも頭は使う
ゲームシステムは,インディアンポーカー + 七並べ的な協力ゲーム.協力ゲームというのは,プレイヤー全員が1つの勝利条件を目指してプレイするゲームのこと.パンデミックなどが有名.
2. ストーリー
プレイヤーで力を合わせて夜空に花火を打ち上げよう(小並感).
3. 勝利目的
5色(6色)の花火を打ち上げ,高得点を目指す.
続きを読むワンナイト人狼
一般的な人狼はGMが必要だったり,プレイヤーがゲームの途中で脱落してしまったりする欠点を抱えているけれども,ワンナイト人狼はそれらの欠点を改善しつつも,人狼が持つ白熱した議論が可能なボードゲーム.
1. ワンナイト人狼
同人生まれの人狼ゲーム.作者はオオカミさん(@1nite_jinro).あの重たい人狼を,わずか10分で,しかも3~7人の少人数(体感適正人数:4~6)でプレイ可能である.
2. ストーリー
ある小さな村に,人の皮を被った狼,人狼が数匹紛れ込んだ.かれらは他の村人と区別がつかないのを良いことに,次々と村人を食い殺していった.今,村人は(人狼を含めて)残すところ数人.村人は力を合わせて,紛れ込んだ人狼を処刑するための最後の議論を始める……
3. 勝利目的
村人Side: 人狼の処刑,人狼が居ないときは誰も処刑しない
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