Enjoyボドゲ勢のチラ裏

Enjoyボドゲ勢がちょろっとプレイしたボドゲを,さらっと紹介し,しれっと戦術考察します?

アグリコラ

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画像. プレイ時の風景

5分で分かるアグリコラ(5分で分かるとは言っていない).

ウヴェ・ローゼンベルクによってデザインされた本場ドイツのボードゲーム [1].Board Game Geekによれば,2015年4月23日現在もランキング6位と,今なお根強い人気を持っている [2].

1. タイトル: アグリコラ

 アグリコラとは,ラテン語で”農業”を表す言葉である(英語では”Agliculture”なので,なるほどねって感じだ).その名の通り,プレイヤーは農夫となって農業を営むゲーム.ジャンルはワーカープレイスメント.

  • プレイ人数: 1~5
  • 所要時間: 120~(分)
  • 難易度: 構成要素が多いのでめちゃくちゃ頭を使う,でもやることはシンプル

ワーカープレイスメントとは,”労働者(ワーカー)をアクションマスに配置することで,そのマスに記載されているアクションを行う”という手続きを,プレイヤーが順番に行っていくゲームのことをいう.労働者が置かれているアクションマスに,再度労働者を配置することは(原則的に)できない.要は席取りゲーム.その性質上,先手が有利となるため,”先手を取る”なんていうアクションもある.

2. ストーリー

プレイヤーは,未開拓の農場と2部屋の小さな家を持つ農夫である.この未開拓の農場で,農園を開いたり,酪農を行ったりすることでバランスよく農場を豊かにしていく.

3. 勝利目的

 農場を豊かにすることで得られるポイントの最大化.

ポイントは,以下の要素から得られる.

  • 畑の数
  • 牧場の数
  • 麦,野菜の数
  • 羊,猪,牛の数
  • 部屋の数,およびその質
  • 家族の人数
  • 所持カードに付けられたポイント
  • カードの効果によって得られる特殊ポイント

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画像. プレイヤーの農場ボード

非常にポイントに関わる要素が多いのが特徴.最初の4項目のそれぞれについて,1つも所持していない要素があると,-1ポイントとなってしまうので,バランスよく農場を開拓する必要がある.

4. プレイ時の注意点

  •  資源は何らかのアクションをするために必要であるが,勝利点には影響しない(カードの特殊効果によるポイントを除く)
    • 終了時に,不要な資源(葦,木,レンガ,石,食料)はなるべく使い切れるように見通しを立てておく
  • 葦は最初から公開されているアクションからしか手に入らない
    • いつまでたっても目新しい葦のアクションは出てこないが,建築系のアクションには必須の重要資源
  • 柵で区切った牧場の中には1種類の家畜しか飼えない
  • かまどや調理場が無ければ肉やパンが焼けない
    • 貴重な食料を容易に入手可能になる手段なので,1つは必ず必要
  • 食料の運用は重要かつ難しい
    • 家族の数×2の食料が,ステージ終了時に必要になる
    • ステージのラウンド数は,ステージが進むごとに少なくなっていく反面,家族は増えるのでどんどん食料がカツカツになる
  •  人を増やすのは早いほど良い今やらなくて良いことは今やらない
    • 友人からの受け売り

5. 考察・感想

とにかく要素が多い.

このブログに書いている要素もまだ一部であり,他にも進歩カードや職業カードというものがある.これらを省いたファミリールールもあるらしいが,そちらはプレイしていないので割愛.

初めてやるプレイヤーに知っておいてもらいたいのは,得点を得るための要素と,どんなアクションが出現するかということ.これらを知らないと,先に述べた進歩カードや職業カードをどう組み合わせていけば良いかさっぱり分からない.

また,食料がどれだけ重要かを,プレイ中に理解してもらいたい.最初は高々2人なので,食料4しか消費しないが,その4集めるのに消費するアクションは意外と多くなってしまう.これが理解できると,進歩カードや職業カードの中では,食料に関連する効果を持つものが比較的重要であることが分かると思う.

最後に,何で得点を稼ぐのが良いか,中盤には見通しを立てるようにしたい.例えば,以下のようなものだ.

  1. 野菜はゲーム中盤,やっとアクションで手に入るようになる資源だが,ゲーム終了時には1つ当たり1ポイント近いポイントになる.非常に優秀な資源である.
  2. 家畜はかまどや調理場を持っていれば食料に還元できる.かつ,偶数匹いれば自然繁殖する勝手の良い資源である.
  3. カードの持つ得点は意外とコスパが良く,だめ押しに集めるのが良い手段だ.

以降,個人的な感想を述べる.非常にゲームの構成要素が多く,一見複雑なゲームに見えるが,やることは至ってシンプルで良い.ワーカーを配置し,配置した場所のアクションを適用する,これだけだ.

構成要素が多い分,幅広い戦略も立てられそう.実際,始めてやったときは得点カードプレイをしていたが,2回目のプレイでは,バランスよく農場を開拓し,特に酪農に力を入れるプレイをした.

進歩カードや職業カードが冗談だろ? ってくらい数があるのも面白いところ.プレイに使用するカードより,プレイで使用しないカードの方が圧倒的に多い.そのおかげか知らないが,毎回FRESHなゲーム展開になっている(気がする).

最後に,農場ボードのキュートさも個人的に評価高い.

まとめると,構成要素が多い分,覚えることも多いこのゲーム.しかしながら,実際にやることは至ってシンプルで,慣れてしまえば幅広く戦略を練ることができる.プレイヤーの持つ農場ボードも,開拓していく様子は自分だけの箱庭を作成するようで楽しい.

超面白い(ただし1日に2回プレイしたいとは余り思わない).

参考資料

[1] wikipedia, "アグリコラ(ゲーム)," http://ja.wikipedia.org/wiki/アグリコラ_(ゲーム), 2015/03/24.

[2] Board Game Geek, "Browse Board Games," https://boardgamegeek.com/browse/boardgame, 2015/04/23.